2018年12月10日

「変革は辺境から」

11月8日に、「情けないというより」という記事を書きました。

しかしその後の11月30日に、私の古巣であるジャパンタイムズ社はなぜか、この記事で私が書いた”情けない表現”を改めるという決断をしたと発表しました。
フェイスブックに載っている、ケント・ギルバート氏の記事がわかりやすいので、”拡散希望”の言葉に甘えて転載しています。

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社内でどんな議論があったのかは知りませんがーSNSで見ていると、この決断を支持しない人たちも社内に多くいるようですー良質な知性と良心が社内で機能してくれた結果の判断であったことを、期待したいと思っています。

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多くの方にとって、この種の話はあまり興味のないことだと思います。それはある意味、致し方のないことであって、太平洋戦争の終結以来、日本人はこうした話題に興味を持たないよう管理統制されてきた部分がとても大きかったのだと今では理解しています。
例えば、ここで太平洋戦争と私は記しました。長年ずっとそう思いこんできたのですが、本来は大東亜戦争と呼ぶのが正しかったのだと最近は理解しています。けれど、大東亜戦争というその言葉自体に多くの日本人がアレルギー反応を示すのがまだ今日の現実です。すぐに、右翼的な表現だと思う人も多いんじゃないかな。

そうした状況を生んできた大元が、これまでに何度かこのブログでも記した「WGIP」や「プレスコード」です。しかし、ほとんどの日本人が、その存在さえもまだ理解していないのじゃないでしょうか。それまた当然で、学校の授業や新聞・テレビでは決して語られることがないからなのですが。
しかしこの二つの言葉の意味と歴史上の役割を知ることは、これからの日本を考える上で、極めて重要なことです。

ところで、今回のジャパンタイムズ社の報に接して、新しく社主になられた末松(神原)弥奈子氏のブログ記事も確認しました。
こちらです。

この記事の中で、氏は、「悩みも葛藤も含めて、このEditor’ s noteにたどり着いた編集局のメンバーを、私は誇りに思います。」そして、「ジャパンタイムズは、これからも、日本の今、そして未来を、正しく世界に伝えていきます。」と語っておられます。
この言葉を信じていいのなら、前回私が書いた「恥ずべき」という言葉を全面的に撤回し、応援したいと思います。

誰かが敷いた道、それも既得権益者が敷いた道を歩むほうが、楽だと思います。けれど、ジャーナリズムがそれではいけないということ。
少なくとも、All the news without fear or favorを理念に掲げる新聞社が、それではいけないはずです。

私が経営の世界に飛び込んでから知った言葉の一つに、「変革は辺境から」という言葉があるのですが、ジャパンタイムズ社はオールドジャーナリズムの世界でみれば辺境の、小さな村みたいなものです。朝日新聞や読売新聞、テレビ各社みたいに、既得権益にどっぷりつかった大企業とはまったく別ものです。
だからこそ、今回の決定がなされたものであるのかもしれません。
まだ、予断を許さない社内情勢なのではないかと、思っていますが。

posted by y.i at 00:00| 3.メディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする